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【 大溪 / 大溪老街 / 和平老街 / 新南老街 / 老阿伯現滷豆干 / 李騰芳古宅 / 桃園観光 】
目次
はじめに~大溪ってどんな町?
台北郊外の桃園市にある大溪の街。人口約10万人の地方都市ですが、台湾好きの間では、魅力的な老街があるということで、ひそかな人気を集めています。けれども、大溪の魅力はそれだけにとどまりません。日本時代の面影を街のあちこちで見ることができ、ローカルグルメやカフェも楽しめるので、レトロ好きの方にはぜひ訪れていただきたい街の一つです。
今回は、6つのポイントに絞って、大溪の魅力を紹介していきたいと思います。(写真は新南老街の風景です)
1.大溪の代名詞・老街を歩く~和平老街編
大溪でもっともにぎやかな通りが和平路です。週末ともなると、台北などから多くの観光客が訪れ、大混雑になることも。バロック式のファサードが随所に残り、日本統治時代の街の雰囲気がいまだに感じられます。当時作られたレンガ造りの騎樓(店の軒下のアーケード)を歩いてみると、タイムスリップしたかのように感じます。
和平老街を丁寧に見て回ると、木工製品を扱う商店が多いのにも気づくと思います。大溪はもともと木工業で栄えた町。今でも何軒もの工房があり、日用品から高級な作品までいろいろな木工製品に出会うことができます。(写真は、後で紹介するカフェ「老成利商號」)
2.大溪の代名詞・老街を歩く~新南(中山)老街編
大溪にはもう一つ美しい老街があります。それが、中山路にある新南老街です。こちらは、和平老街から少し離れていて、比較的静かです。それでも、通りに見られる建物のファサードは、和平老街に負けない美しさ。今なお、当時の面影を再現する工事が何カ所かで行われていて、かつての街並みが少しずつ蘇っていきます。
こちらは、個性的なショップやオフィス、飲食店などが軒を連ね、和平老街とは少し異なる雰囲気を醸し出しています。その中でひときわ目立つのが「蘭室」。街の再生にかかわる事業を手掛ける会社のオフィスが入居していますが、館内は見学可能。奥にある別室は、レトロかつ大人の雰囲気を持った喫茶コーナーになっていて、コーヒーや台湾茶、工夫を凝らしたオリジナルドリンクなどをいただくことができます。(写真は、「蘭室」の正面)
【スポット情報】
蘭室茶坊
住所:桃園市大溪區中山路13號
営業時間:11:00~18:00(月曜火曜定休)
3.日本統治時代の木造家屋が数多く残されている
大溪の魅力は、老街だけではありません。実はこの街には、日本統治時代に建てられた日式家屋が多数残され、今では文化施設などに活用されているんです。写真に登場しているのは、「大溪木藝生態博物館・壱號館」。日本統治時代には大溪公学校校長宿舎でだった建物です。戦後は、引き続き教員宿舎として使用されていましたが、2015年に大溪街歩きの情報センターとして一般公開されました。
館内は、戦前の日本家屋の様子をよく残していて、日本人なら懐かしく感じること請け合い。ここを皮切りに「武徳殿」「藝師館」「大溪歴史館」「工藝交流館」と次々と日本時代の家屋を活用した文化施設が目白押しなんです。こんなにたくさんの日本家屋群がまとまって保存・公開されているのは、台湾広しといえど大溪だけではないでしょうか。(写真は「壱號館」)
【スポット情報】
壱號館
住所:桃園市大溪區中正路68號
開館時間:9:30~17:00(月曜定休)
4.素朴なローカルグルメに癒される
大溪の名物料理は「豆干」。台湾ではかなりメジャーな庶民料理ですが、ここ大溪ではバラエティに富んだ豆干の料理を楽しむことができます。街の中にはたくさんの豆干の食堂がありますが。もし、どんな豆干にすればよいか分からなかったら、こちらの「老阿伯現滷豆干」というローカル食堂で、ボリュームたっぷりの盛り合わせにトライするのがおススメです。一人で食べるには少し多いのですが、いろいろな種類の豆干をまとめて楽しめます。
他にも、和平老街を中心に懐かしさを感じるお菓子などの屋台が多数出ているので、気になるお店をはしごするのも楽しいでしょう。
【スポット情報】
老阿伯現滷豆干
住所:桃園市大溪區中正路37號
営業時間:9:00~18:00(土日は8:30~19:00、無休)
5.老街に似合うレトロカフェもあります
歴史的な趣をたっぷり感じられる大溪。もちろん、素敵なカフェもたくさんあります。私のお気に入りは、和平老街にある、こちらのカフェ「老成利商號」。台湾でも珍しい拉拉山(桃園市の山間部にある、桃の産地として有名な山)で採れるコーヒーを飲むことができます。このカフェを切り盛りするオーナーご夫婦はとても気さくな方で、お邪魔するたびについついおしゃべりに花が咲き、時のたつのを忘れてしまいます。
別の日に訪れたときは、写真の台湾茶をいただきました。茶釜に入れて出てくるなんて、これまたびっくり。お手製スイーツもおいしいので、老街歩きに疲れたら、ゆっくりコーヒーブレイクにするのも良いでしょう。座席からは、窓越しに老街を歩く観光客の姿が見えるので、マンウォッチングも楽しめますよ。
【スポット情報】
老成利商號
住所:桃園市大溪區和平路95號
営業時間:12:00~18:00(水曜定休)
6.足を延ばして~清朝時代の名家・李騰芳古宅を訪ねる
大溪老街から坂を降りて、田園風景の中を歩くこと20分。桃園市内でも有数の立派な邸宅・李騰芳古宅が見えてきます。ここは、1864年に建てられた李氏の古い屋敷で、当時の名家の暮らしぶりがよく分かります。桃園市で唯一の国定古蹟にも指定されており、アクセスが少し不便な割には訪れる人も案外多いです。
大溪は、清代から水運で発達した街なのですが、大溪でも清代の遺構は案外少ないので、古い大溪を知りたい方はぜひ訪れてみてください。
【スポット情報】
李騰芳古宅
住所:桃園市大溪區月眉路198巷32號
営業時間:9:30~17:00(月曜定休)
さいごに~大溪へのアクセス案内
いかがでしたか。小さな街に、歴史を語るさまざまな宝物が隠されているかのような街・大溪。台北からのアクセスがあまりよくないので、比較的利用しやすいルートをご紹介します。
①MRT+高速バス
台北MRT板南線の永寧駅から高速経由の710番バスに乗り、大溪まで来るのが一番便利です。バスの本数も比較的多いので、時間のロスも少ないと思われます。
②台湾鉄道+路線バス
台鉄の桃園駅から路線バスに乗り、大溪まで来る方法もあります。①のルートよりも少し遠回りですが、バスの本数はそこそこあるので、利用価値は比較的高いです。
③台北中心部からの直通路線バス
台北の西門町から9103番バスに乗って直接、大溪に来る方法もあります。ただし、所要時間が2時間程度かかり、本数もかなり少なめ。このバスに無理に乗るよりも、①か②のルートで早めに現地に着く方が時間ロスも少なくお勧めです。
細かく見て回れば、1日かけても足りないくらい見どころが多い大溪。今回紹介した見どころだけでなく、気ままに街の中を歩いてみてください。そうすれば、観光客向けに整備されたスポットだけでなく、普段着の大溪の魅力を発見できますよ。(写真は、ライトアップも美しい「大溪橋」)
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