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台北萬華さんぽ~伝統の中に新しいスポットが続々誕生!

台北萬華

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【 台北萬華 / 萬華 散歩 / 東三水街市場 / 新富町文化市場 / 萬華世界下午酒場 / 剝皮寮歴史街区 / 台北市郷土教育中心 / 溢生中藥青草行 / 樸樹咖啡 / 艋舺螺螄粉 】

はじめに

 台北観光の人気スポット、龍山寺。訪れたことがある方も多いかもしれません。多くの観光客は、龍山寺の参拝を終えると、すぐに台北の別の場所に移動してしまいますが、実は、萬華の龍山寺周辺には、多くの魅力的なスポットがあります。今回は、その中でも龍山寺から徒歩数分で行けて、昔ながらの風情を感じられるスポットを中心に街歩きを楽しんでみようと思います。

 台北市内の中でも、昔ながらの面影を強く残している萬華。MRT龍山寺駅に降り立つと、目の前に壮麗な龍山寺が眼に入ってきます。いつ訪れても賑わっていて、内部をじっくり見たいところですが、今回は簡単に手を合わせて、早速街歩きを開始します。

1.午前中に行きたい見どころ~ それは駅前の伝統市場!

 龍山寺から見て、南東部にあたる細い路地。ここは、「東三水街市場」といい、萬華でも有数の伝統市場です。軒を連ねる数多くの商店からは、威勢の良い声がかけられ、朝早い時間から買い物客で非常に賑わっています。最近では、地元のお客さんだけでなく、レトロな雰囲気を求めて国内外から観光客もたくさん訪れるようになりました。

 東三水街市場は、戦後次第に集まってきた非公認の露天が後に合法化され、整備が進んでいきました。食材を売るお店だけでなく、揚げ物や台湾の伝統菓子、お寿司など、食べ歩きができるもののたくさんあって、ちょっと何かをつまみながらぶらぶら市場を散策することもできます。午後になると、どんどんお店が閉まって静かになってしまうので、ぜひ午前中に出かけてみて下さい。

【施設情報】

東三水街市場 (旧新富町市場)

住所:台北市萬華區三水街70號付近
開館時間:7:00~13:00(月曜定休)

2.現代に蘇る日本時代の市場~ 新富町文化市場

 この賑やかな市場のすぐ脇に、コンクリート造りのレトロな建物があります。これが「新富町文化市場」です。ここは、日本統治時代の1935年に建設された「新富町食料品小売市場」だった建物で、馬蹄形のコンクリート平屋建ての建物に、たくさんの商店が軒を連ねたそうです。馬蹄形になっているのは、通風や採光などを考慮に入れたためで、当時としては非常にモダンで最先端の市場建築だったと言います。

 そんな新富町市場も、戦後は東三水街市場の拡張に伴い衰退。地域から忘れ去られた存在になっていきましたが、近年になって修復が進められ、2017年に「新富町文化市場」として蘇りました。内部は、かつての馬蹄形の建物も形を生かしたつくりになっており、新富市場だけでなく、現在の萬華の文化活動のベースキャンプとして広く活用されています。企画展やワークショップなども盛んにおこなわれているので、興味のある方は、ホームページでチェックしてみるとよいでしょう。

【施設情報】

新富町文化市場

住所:台北市萬華區三水街70號
開館時間:10:00~18:00(月曜定休)

3.日本時代の歴史建築で昼飲みを楽しもう!

 この新しい文化発信基地に、個性的なお店がやってきました。それが「萬華世界下午酒場」です。そう、文化スペースの中に飲み屋さんがあるんです!しかも午前中からお酒が飲めます!日本統治時代の建物の中に、日本の飲み屋文化が入り込むというのはなかなかユニークな試みですね。台湾では、日本ほど飲酒文化が盛んではなく、食事時にお酒を飲まない人も多いのですが、その一方で、熱狂的な酒好きも少なからずいるようです。昼前からテーブルを囲んで宴を始める台湾人グループもいて、酒好きには嬉しい光景です。

 このお店が面白いのは、お店の料理メニューだけでなく、東三水街市場の指定されたお店でおつまみを買ってきて、ここで食べられるという点。これは楽しいですね。お店によって小鉢やざるを持っていき、適当に分量を塩梅して入れてもらい、お店に持ち帰るというのは、なかなか楽しいですね。お酒が好きな方もそうでない方も楽しめるお店なので、是非一度、来てみて下さい。

【店舗情報】

萬華世界下午酒場

住所:台北市萬華區三水街70號
開館時間:10:00~18:00(月曜定休、金曜土曜は~23:00)

4.台湾屈指のレトロエリアを歩く~ 剥皮寮

 新富町文化市場で、ほろ酔い加減になったところで、今度は萬華随一のレトロスポット「剝皮寮歴史街区」を訪れてみましょう。このエリアは、清代に形成された街区で、日本統治時代に建てられたレンガ造りの建物が並ぶ様子は壮観です。一時はさびれていた一帯も、2009年に整備が行われ、翌年には映画「モンガに散る(原題:艋舺)」のロケ地として脚光を浴び、それ以来台北有数のレトロスポットとして多くの観光客が訪れるようになりました。

 街区の中には、たくさんのブースがあり、萬華の歴史や文化、産業などについて幅広く展示が見られるようになっています。また、それだけでなく、イベント活動も盛ん。週末ならだいたい毎週何かしらのイベントが開催されています。もちろん、ただのんびりと散歩するのもOK。「台北発祥の地」とも呼ばれるこの地の雰囲気を満喫してください。

【施設情報】

剝皮寮歴史街区

住所:台北市萬華區康定路173巷
開館時間:9:00~18:00(月曜定休)

5.レトロ建築の資料館で台北の教育の歴史を学ぼう

 歴史街区の隣には、台北市の「郷土教育中心」があります。実はこちらの建物も日本統治時代の者が中心なんです。各部屋の展示 テーマは台北および台湾の教育が中心ですが、それ以外にも台北の歴史に関する展示も多数あって、とても勉強になります。歴史街区とあわせて、ゆっくり見て回ってくださいね。

台北市郷土教育中心

住所:台北市萬華區廣州街101號
開館時間:9:00~17:00(月曜定休)

6.龍山寺の脇にひっそり残るハーブストリート~ 青草巷

 龍山寺のすぐ脇に、狭くて短い路地があります。そこは「青草巷」といい、漢方系の薬草を売る店が軒を連ねるディープな通りになっています。台北でも早い時期から開発が進んだ艋舺では、薬草も盛んに売られていたようです。とはいえ、現在では日常的に薬草を煎じて飲む人も減り、この地区も次第に廃れて行きましたが、その独特の景観や歴史的意義から2015年にこの地区は歴史建築群に指定され、萬華の顔の一つになっています。

 青草巷に来たら試していただきたいのが、「青草茶」です。本来は苦みの強いのでしょうが、台湾では甘みを加えて飲みやすくして頂くことも多いようです。青草巷に何軒かある青草茶の販売店の軒先では、青草茶をはじめとする各種台湾ハーブティーが1杯から買えますが、飲んでみると案外飲みやすくて、体の火照りが取れる気がします。街歩きで疲れた体を休めるのにぴったりのお茶だと思います。

【店舗情報】

溢生中藥青草行

住所:台北市萬華區廣州街177號
営業時間:9:00~20:00(日曜休み)

7.萬華もカフェが充実してきました

 萬華もすっかりカフェ激戦地になりました。龍山寺駅界隈にも何軒か雰囲気の良いカフェがあるのですが、その中でも私が気に入っているカフェを紹介したいと思います。「樸樹咖啡」は、廣州街沿いの昔ながらの通りに面したところにある小さなカフェです。店内は清潔で、とても快適。コーヒーのレベルも高く、世界各地から仕入れたコーヒー豆からお気に入りのものを選んでコーヒーを飲めば、旅の途中でのゆったりと安らいだ気持ちになれることでしょう。コーヒーもスイーツもリーズナブル。このレモンケーキはレモン入りのパウンドケーキに、レモン果汁をたらして食べると程よい酸味が脳を刺激してくれる感じがします。

【店舗情報】

樸樹咖啡

住所:台北市萬華區廣州街95-3號
営業時間:11:00~19:00(無休)

8.萬華さんぽ記念に個性派グルメはいかが?

 萬華にも個性的な食堂がたくさんありますが、今回はその代表例である「艋舺螺螄粉」をご紹介します。龍山寺門前の廣州街沿いにあるこのお店は、台湾では珍しい螺螄粉が食べられる食堂です。螺螄粉とは、中国広西チワン自治区柳州市という町の名物だそうで、タニシのスープが入った麵料理とのこと。味は、台湾料理ではあまり体験できない、酸っぱさと辛さがミックスした感じで、本場・広西のものよりもあっさりと食べやすくなっているのだそうです。

 いわゆる万人受けする味ではないようですが、それでも根強いファンは多く、夕方になると行列ができるほどです。ちょっと好みが分かれる味かもしれませんが、興味のある方は一度試してみては?

【店舗情報】

艋舺螺螄粉

住所:台北市萬華區廣州街175號
営業時間:11:00~21:00(無休)

さいごに

 いかがでしたか?かつては「治安が良くない」などと言われ、少し敬遠されがちな町でしたが、今では歴史観光施設だけでなく、個性的な飲食店も増えてきて、街歩きが楽しい町になってきたと思います。少なくとも日中は安心して観光を楽しめるので、龍山寺を含めた付近の見どころを気ままに散歩してもらえればと思います。

 

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