fbpx

今日は中元節。鬼(幽霊)に退散を願う日だから、拝拝(パイパイ)について書くね

  • HOME
  • BLOG
  • 台湾全土
  • 今日は中元節。鬼(幽霊)に退散を願う日だから、拝拝(パイパイ)について書くね
拝拝(パイパイ)

This post is also available in: 繁體中文 (繁体中国語)

拝拝(パイパイ)

台湾の街を歩くと、よくこんなのがビルや店の前なんかに置いてある。
どう見てもなんか燃やす奴。
台湾は街中の歩道で、ゴミとか燃やしちゃっていいわけ!? そんな自由なの?迷惑でしょ!?

いやいや、違います。これは、神様へのお賽銭「紙銭」を燃やすためのものなんだ。

日本人のみんなも、歩道で燃え盛る炎や、なんかイキナリ店先にお供え物が並んだ机が陳列されているのを見て、「なんじゃこりゃ?」と思ったことがあるのではないかな。

それが、そう「拝拝(パイパイ)」。

そもそも拝拝は文字通り拝むことなんで、信仰心が篤い、、というか拝拝が当たり前の生活習慣として定着している台湾では、なにかにつけて、廟(お寺)に拝拝にいく。

今日話す拝拝は、廟(お寺)に行かないバージョン。
つまり、家とか会社とかお店でも、拝拝するのです。

拝拝(パイパイ)

いつやるかというと、、農歴(旧暦)の1日と15日が基本。
でも、店舗は2日と16日にやる。
これなんで?と聞いてもこれまで答えをくれた人がいない。
習慣・・・以上。
誰か知ってたら教えて。

農歴(旧暦)1日と15日(or 2日と16日)は、 土地公(土地の神様ですね)にお参りするのが目的。
街中のお店の前にお供え物がならび紙銭が燃やされる風景をちらほらみかける。
そして龍山寺なんかは人が歩けないくらいの参拝者で賑わう。

この毎月のとは別に大事なのが、農歴(旧暦)の7月15日。
そう、今年は今日なんだけど、中元節

この中元節の拝拝は特別バージョンで、かなり盛大にやる。
商売系のお店はもちろん、ほとんどの会社、町内会なんかでも、お供え物をたっぷり並べて拝拝する。

拝拝(パイパイ)

拝拝(パイパイ)

このお供え物がおもしろくて。基本的に食べ物だったらなんでもいい感じ。
豪華なところでは、ちゃんと生ものとか料理も置かれるが(鳥や魚なんかは切り身はダメで全部尾頭付き)、ほとんどは、お菓子とかカップラーメンなんかが箱ごとバンバン積まれる。 派手さ重視だからね、台湾。
大量のお菓子やカップ麺なんかは、その後みんなで分け分けするんだな。

だから、この時期になるとテレビでスーパーやコンビニなんかのCMが、とても面白い。自分とこで買ってもらえるために趣向を凝らしたCMがやたら流れる。
確かにこの商戦は太い(笑)

で、肝心の、なんで中元節にはこんなに派手に拝拝をやるかってことだけど。

まず、台湾のメインのというか土着の宗教は道教なんだが、この宗教を理解するのは結構ややこしい。元々の神様もいるし、人間から神様になった人もいて。
まぁ、それは置いといて、その中でもかなり偉いランクにいるのが
三官=” 天官 ” 、” 地官 ” 、” 水官 ”だ。

その一人、地官=中元公の誕生日が 7月15日なんだ。
で、この中元公は、自分の誕生月になると、大判振る舞いで、死者の世界の門を開けちゃうという。。 だから、農歴(旧暦)の7月は、幽霊(台湾では鬼という)がこちらの世界にやってきて、ウロウロしちゃっているのです。
なんて迷惑な話だ!

日本のお盆と似てるけど、ちょっと違うのは、日本の場合はご先祖が自分の家に帰ってくるんだけど、台湾ではどちらかというと、行き場のない困ったちゃん霊達がウロウロしている感じ。だから、悪い悪戯をすることが多い。
こいつらのことを、鬼なんだけど、好兄弟と呼んだりもする。
なんとなく憎めない感じにしちゃうあたりが台湾っぽい。

だから、農歴(旧暦)の7月を「鬼月」というのだね。
この月には、結婚しない、車や不動産など大きな買い物しない、引っ越ししない、水には近づかない、人気のないところで名前を呼んではいけない、、など色々タブーがある。
車のディーラー商売あがったりだ。

というわけで、中元公のお誕生日の7月15日に、みんなで拝拝して、好兄弟たちをおもてなしして、「たいがいにしといておくんなましよ」と懐柔?するわけだ。

なんか日本の河童伝説とかと同じくらいの話に聞こえるんだが、しかし、こういう民俗信仰が、がっつり根付いていて、大きな会社の社長さんが先頭きって、長いお線香を持って三拝し、それに倣って社員たちが三拝するのが当たり前の習慣なの
が とっても興味深いよね。

拝拝(パイパイ)

拝拝(パイパイ)

長くなったけど、最後に簡単に拝拝の仕方。

拝み方は、お供え物の後ろ側に立って、長いお線香を捧げるように三回拝む。
それが終わったら、お線香は供え物に適当に差しちゃう。
お菓子などをラップで梱包してある、そこにブスブスと差す(笑)
まぁ、気の利いたところは、お線香立てみたいのを用意してある。

で、お線香が燃えている間、それは好兄弟のご接待タイム。
彼らが飲み食いしているのを待つ。

で、お線香が半分とか2/3燃えたころ、もういいかなってことで紙銭を燃やす。お賽銭ですね。
これがまた、スゴイ量の札束が用意されている。粗悪な紙(笑)に、キラキラしたものが印刷されていて、それをガンガン燃やすのだが、一枚一枚めくり折りして、空気の隙間を作ってから立ったまま火に放り込まねばならない。真夏だぞ。熱いったらない。しかも、ずっとやってるとまつ毛とか前髪とか微妙にチリチリになってる気がする。

それで最後にお線香を火にくべておしまい。

好兄弟がくるのは、夕方が多いので、大体2時とか3時くらいから始まることが多いなぁ。

ちなみに、農歴(旧暦)1日と15日(2日と16日)の土地公への拝拝の仕方も基本的には同じだと思う。ただ、お供えの仕方とかは、地域によって違ったりするみたい。
この辺は、もはやついていけない。。
ちゃんというと台湾人もついていっていない(笑)

 

This post is also available in: 繁體中文 (繁体中国語)

関連記事一覧

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。