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ドラマ「茶金」の舞台!新竹県の客家のふるさと・北埔へ行こう!

茶金

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【 ドラマ 茶金 / 北埔 / 北埔慈天宮 / 北埔老街 / 擂茶 / 姜阿新洋樓 / 新竹県 / 台湾ドラマ

はじめに

昨年末に台湾で話題になったドラマがあります。それが「茶金」。終戦後の激動の台湾を生き抜いた、北埔の茶業会社の親子を中心に繰り広げられる壮大なドラマです。舞台となった北埔は、新竹縣の山あいにある小さな町。台湾の中でも客家人の割合が非常に高い町としても有名で、多彩な客家文化に触れることもできます。今回は、ドラマをきっかけに台湾人の間で人気が上昇している北埔の町を散策してみようと思います。(写真は龍瑛宗文學館の内部、一枚目は姜阿新洋樓で限定販売されている北埔の紅茶復刻版)

1.北埔のシンボル~北埔慈天宮

北埔の街歩きの起点は、老街の中心部にある慈天宮。北埔の人々の心のよりどころで、北埔で開催されるイベントはたいてい慈天宮前の広場が会場になります。19世紀前半に創建されたとされる歴史ある廟(廟の説明では1846年になっています)は、町の中心でずっと北埔の変遷を見つけてきました。

廟の前の通りは、食堂やカフェ、土産物店などがひしめき合います。週末になると人が絶えることはありませんが、目印になりやすいので、観光客には便利な存在です。

【施設情報】

北埔慈天宮

住所:新竹縣北埔鄕北埔街1號
開館時間:6:00~19:00(無休)

2.北埔で一番にぎわう老街・廟前街を歩く

北埔観光の目玉は、何といってもこの老街(廟前街)のさんぽでしょう。沿道には客家料理の食堂や、客家の伝統的な軽食を売る屋台などがずらりと並んでいます。どことなく古めかしい品物が目立つのですが、この街の懐かしい雰囲気にはとても合っていると思います。客家の独特なお茶である「擂茶」が飲めるお店も何軒かあります。

注意してほしいのは、客家の伝統的な食べ物(客家のおもちなど)は、手作りのものも多く、とてもおいしいのですが、賞味期限がとても短いです。必ず「何日間食べられるか」を聞いてから買うようにしてください。

※南興街や廟前街が一番にぎわっています

3.茶金のモデルとなった北埔一の邸宅~姜阿新洋樓

このところ北埔を訪れる観光客が増えていますが、そのきっかけとなったのは、北埔を舞台にした客家人のドラマ「茶金」です。このドラマで、主人公の一家が住む邸宅として登場したのがこちあの「姜阿新洋樓」。1946年に建てられた瀟洒な洋館は、中華や日本の建築様式も取り込んだ融合型の邸宅。姜家の子孫たちが、一度手放したこの建物を買い戻し、今では一般にも公開されています。

終戦直後に建てられた住宅としてはけた外れの豪華さですが、それも、当時の姜家は、かつて北埔の最大の産業だった茶業の会社を営む豪商だったからなんです。戦後一時期までの台湾はお茶の一大輸出国。実は紅茶も大量に輸出されていました。邸宅をじっくり見学すると、お茶がいかに当時の台湾を支えていたかを実感できると思います。

【施設情報】

姜阿新洋樓

住所:新竹縣北埔鄕北埔街10號
開館時間:10:00~12:00 13:30~17:00(土日のみ開館)
※入館には入場券(大人1人100元)が必要。枚数に制限があるので、早めに入場券を買ってください。

4.北埔が生んだ名写真家の記念館~鄧南光影像紀念館

北埔は、多彩な人物を輩出した文化の地でもあります。台湾きっての名写真家・鄧南光もその一人。北埔で生まれ育った南光は、17歳の若さで、日本へ移住し留学。法政大学在学中に写真に目覚め、その後は写真家として生涯活躍しました。

この紀念館は、日本統治時代に建てられたかなり古い建物で、一時期は南光の甥・鄧世源が当地で開業した診療所としても使われていました。その縁もあって、使われなくなった診療所の建物を活用して、南光の功績をまとめて展示する資料館として再スタートを切ったわけです。南光の数多くの写真も興味深いですが、随所に診療所らしい雰囲気が感じられるのも面白いです。

【施設情報】

鄧南光影像紀念館

住所:新竹縣北埔鄕公園路15號
開館時間:10:00~17:00(無休)

5.日本家屋をリノベして文学館として活用~龍瑛宗文學館

以前から名所旧跡が多かった北埔で一昨年に新たに開設したスポットが、こちらの「龍瑛宗文學館」です。この建物は、日本統治時代に建てられた北埔公学校(現・北埔國小)の職員宿舎として建てられたもの。北埔では数少ない木造の日本家屋が、当地を代表する文学者「龍瑛宗」の障害を紹介する資料館としてよみがえりました。

中に入ると畳の部屋もあり、懐かしさを感じます。ここでは、龍瑛宗の生涯や作品を紹介するだけでなく、学校等の団体を積極的に受け入れて、北埔を知り、客家文化を知る文化活動を盛んに行っています。ドラマ「茶金」にちなんだイベントも開催されたようです。展示品も、時期によって変えるなど工夫しており、楽しく見学できるようになっています。

週末のみの開館なのでやや不便ですが、週末に北埔に来る機会があったら、ぜひこちらの施設も訪れてほしいです。

【施設情報】

龍瑛宗文學館

住所:新竹縣北埔鄕長興街8-10號
開館時間:10:00~17:00(土日のみ開館)

6.個性派の本屋さんとカフェが合体~藍鵲書房

北埔は、昔ながらの客家人の文化を感じられるスポットとして知られてきましたが、個性的な書店や雰囲気のよいカフェなども増えてきました。今回紹介するのは、本のセレクトにこだわりがある独立系書店とレトロな雰囲気を楽しめるカフェが融合したお店です。

「藍鵲書房」は、もともとオーナーさんのこだわりで厳選した本を販売する独立系書店です。以前訪れたときに、すでにこの本屋さんは営業していたのですが、そのとき「ここにカフェコーナーがあれば、楽しいだろうなあ」と感じていました。ところが、今回訪れてみると、なんと書店スペースの隣にカフェが新設されていたんです!以前からカフェと独立系書店は相性が良いと思っていたのですが、こちらのお店もとても雰囲気が良く、本を買った後にゆっくりお茶を楽しむこともできるようになりました。こちらのプリンチーズケーキはお勧めですよ(120元)。

【店舗情報】

藍鵲書房

住所:新竹縣北埔鄕中正路76號
営業時間:10:00~18:00(金土日のみ)

さいごに(アクセス情報など)

いかがでしたか?小さな街の中に見どころがぎっしり詰まっていて、一日居ても飽きることがありません。「茶金」ブームで再び人気上昇中の北埔。台北からは新幹線とバスを乗り継いで1時間余りで行けるので、実はかなりお勧めの町です。ドラマ効果でしばらく混雑するでしょうが、コロナ明けの旅先候補にぜひ入れてほしい町のひとつです。

【北埔へのアクセス】

1.台北から高鐵(台湾新幹線)で高鐵新竹下車。台湾好行バス獅山線に乗り約40分、北埔老街下車

2.台北・板橋から國光客運バス竹東行きに乗り、東寧路バス停下車、少し手前にある新竹客運竹東バスターミナルから北埔方面経由のバスに乗り換え約20分、北埔下車(バス停は北埔老街と同じ場所です)

※北埔行きのバスは、台湾好行・新竹客運とも多くないので、事前に時刻を確認することをお勧めします。

(最後の写真は、藍鵲書房の外観)

 

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