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【 金門 / 台湾 金門島 / 金門 包丁 / 金合利鋼刀 】
日本の皆さんは、金門をご存じだろうか。
中国からわずか10kmの海上に浮かぶ台北市よりも小さい島。
1950年代から台湾の対防中国の最前線として多くの戦史が残る島だ。
名物のひとつに、島に撃ち込まれた砲弾を材料にした包丁がある!!
その名も「金合利鋼刀」
名前見ただけで強そうだ。
ここは売り場の奥に昔ながらの町工場があり見学ができる。
さらに、気軽に色々話してくれる。
だって工場と見学スペースの間、ガラスかと思いきや、なにもなかった。
火花飛んでくる勢いの迫力なのです。
砲弾の鋼はとても密度が高く硬いので、いい包丁ができるそうな。
厚さ1センチ以上あるさび付いた砲弾の外殻を四角く切り取ったものに、印をつけてガスバーナーで餅状に切り取った後、石炭の炉で赤く焼き、電動の機械でたたきながら成形。工程は思いのほか短くて、30分程度で完成するそう。
でも着弾した砲弾がなぜこんなにきれいな形をしているのか?
そう、爆薬が入っていた砲弾は当然弾けています。このきれいな形のものは、実はビラが入っていたものなんですね。お互いにビラの入った爆発しない砲弾を撃ち合ってもいたのです。
撃ちも撃ったり98万発ともいわれていて、まだまだ材料はたくさんあるそうです。
しかも!!
驚いたことに、最近では10kmお向かいの中国廈門に撃ち込まれた砲弾も仕入れて包丁にしちゃってるとのこと!!!
すっかり感動した私も、一振り買わせていただきました。
これで1500元(5500円くらい)。そんなに高くないんですよね。
切れ味はさすがで、重量感がある包丁です!
とにかく、台湾人(特に金門人)の発想に感銘を受けました。
日本人にこの逞しさはないと感じました。
■がっつり撃ち込まれた砲弾を材料にしようというそのガッツ!
■自分達が撃ち込んだ砲弾までも相手国から回収してくるという発想!
■しかも、その包丁を廈門からやってくる中国人にお土産としてガンガン売るそのしたたかさ!
廈門からフェリーで来る観光客は自分たちが撃ち込んだ、または自分たちに撃ち込まれた砲弾で作られた包丁をお金を出して買っていくという、この感覚。感動しました。
作業の手を止めてたくさん話してくれた彼。ありがとう。
たぶん、後継ぎの呉さんかなぁ。これからも頑張ってください!
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