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台中さんぽ part1~台中駅前で日本時代の面影をさぐる

台中駅

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【 台湾 台中 散歩 / 臺中驛鐵道文化園區 / 宮原眼科 / 全安堂太陽餅博物館 / 台中第二市場 – 山河魯肉飯 / 中央書局 / 台中 観光

はじめに

 台中には見どころがない、と言われたのは昔のこと。今では、レトロな見どころから、現代的なおしゃれスポットまで、様々な魅力を兼ね備えた観光都市に変貌と遂げています。そんな台中の見どころをいくつかのエリアに分けてご紹介してきたいと思います。まずは、台中発展の起点となった台鉄台中駅周辺の見どころを歩いてみようと思います。(トップ写真は、今も街のシンボルになっている台中駅旧駅舎)

1.台中歴史散歩のスタートは台中駅の旧駅舎から

 台鉄で台中を訪れると、台中駅の巨大な新駅舎にまず驚かされます。けれども最近の台湾は、新しいものを作っても、古いものをただ壊したりしません。台中駅の旧駅舎も、しっかりと保全され、昔の地上ホームなどとともに整備を進め、「臺中驛鐵道文化園區」として市民の憩いの場になっています。

 修復・整備が長く続いていた旧駅舎は、現在、内部の公開も始まっています。季節ごとにさまざまな文化企画やイベントの会場として使われており、駅前観光に花を添えています。駅舎の裏側には、台鉄の古い車両が保存されており、そのうちの一両は内部に入って、古い座席に座ることもできました。土日にはフリーマーケットが開催され、楽しみも増えてきました。

【施設情報】

臺中驛鐵道文化園區

住所:台中市中區台湾大道一段1號
開館時間:10:30~19:30(火曜定休、ショッピングエリアは11:00~21:00無休)

2.台中再生の原点~ 宮原眼科

 台中駅前で最も有名な観光地といえば、やはり「宮原眼科」でしょう。歴史建築が大胆にリノベされ、店内はまるで映画「ハリーポッター」に登場するホグワーツ魔法学校ような幻想的な雰囲気。数多くのスイーツと並んで、トッピングが山盛りのアイスは、台中に来たら外せない一品です。

日本時代の建物が台中観光復活のきっかけを作った!

 宮原眼科は1927年、日本人眼科医の宮原武熊が開業した本物の眼科です。戦後は衛生院に利用されることもありましたが、その後は空き家となっていました。そこを、台中のスイーツ会社・日出グループが買い取って、スイーツショップとして蘇らせたのです。当時、次第にさびれて治安のよくないエリアになってしまった台中駅前地区は、宮原眼科が賑わうにつれ、再び観光エリアとして注目されるようになりました。日本時代の遺構が、台中再開発の起爆剤となったんですね。

【店舗情報】

宮原眼科

住所:台中市中區中山路20號
営業時間:10:00~21:00(無休)

3.日本時代の歴史建築と台中の伝統的スイーツがコラボ?!~ 全安堂太陽餅博物館

 台中駅の正面にまっすぐ伸びる、台中の大動脈・台湾大道。台中駅からこの通りを数分歩いたところに、赤レンガ造りの美しい建物が見えてきます。これは「全安堂太陽餅博物館」といい、日本統治時代に全安堂という薬局の建物でした。それが戦後になると、紆余曲折を経た後、太陽餅の創始者といわれる魏清海の功績を記念した太陽餅の博物館として活用されるようになりました。

歴史を学んだら太陽餅を食べてみよう

 この施設は、1階で魏清海が作っていた当時の太陽餅を今でも販売しており、奥の部屋では太陽餅のDIYコーナーもあります。家族連れには人気があるようですね。そして2階は、全安堂と魏清海の足跡を展示する歴史館になっており、カフェコーナーも併設されています。ここでは、コーヒーや紅茶だけでなく、1階で販売している太陽餅などのスイーツを一緒に食べることもできます。「食べるとボロボロこぼれる」と日本人からちょっと敬遠され気味の太陽餅ですが、実は結構おいしいです。お土産でいきなりにたくさん買うのちょっと、という方はこちらの施設で少し試してみてはいかがでしょうか?オリジナルのパイナップルケーキもかなりおいしいです。

【施設情報】

全安堂太陽餅博物館

住所:台中市中區台湾大道一段145號
開館時間:9:00~17:30(無休)

4.台中ローカルグルメの聖地?!~ 台中第二市場(山河魯肉飯)

 台湾大道をさらに歩いていくと、日本時代から続く古い市場があります。これが「台中第二市場」。現役の伝統市場ですが、最近ではディープなローカルグルメを楽しめる美食スポットとして人気上昇中です。とくに有名ないくつかの小吃は行列必至で、時間に余裕を持っていくのがおすすめです。

 その中でもダントツの知名度を誇るのが「山河魯肉飯」。こちらで最も人気があるのが店名にもある魯肉飯。ところが、注文して出てきた料理を見てびっくり。一般的には魯肉飯は豚肉そぼろご飯とされているのですが、このお店では豚の角煮がどーんと載った角煮飯が出てきました。(一般の魯肉飯は「肉燥飯」と表示されています)

クセがなくて食べやすい山河の魯肉飯は慣れない方にもおすすめ

 ものすごい人気の山河魯肉飯ですが、ここの魯肉飯・肉燥飯は、実はクセがなくてかなり食べやすいんです。魯肉飯はちょっと苦手、という方も、このお店でトライしてみてはいかがでしょうか。ほかのおかずも、安くておいしいものばかり。ここも常に長い行列ができますが、ピーク時を外すと比較的早く自分の番が回ってきます。

【施設情報】

台中第二市場

住所:台中市中區三民路二段87號
開館時間:7:00~20:00(月曜定休、各飲食店により営業時間は異なる)

山河魯肉飯

住所:台中市中區公有第二零售市場(第二市場)内
営業時間:5:30~15:00(水曜定休)

5.駅前地区で新たに完成したリノベ書店~ 中央書局

 最後にご紹介するのが、「中央書局」です。こちらも、1927年に建てられた、歴史ある書店なのですが、1998年に経営難により閉店。それ以来建物は荒れ放題になっていたのですが、2012年に新しい買い手が見つかり、書店や雑貨の販売、文化活動スペース、カフェなど備えた複合施設に生まれ変わりました。

 中央書局の特徴は、書籍の品揃えが一般の書店と異なるところ。いわゆる「売れる本」はあまりたくさん置いておらず、書店が選び抜いたセンスの良い本がたくさん並べられており、台中にゆかりのあるご当地書籍も積極的に販売されています。ゆっくり店内を見て回ると、心惹かれる本に出合えるかもしれません。

【店舗情報】

中央書局(台中)

住所:台中市中區台湾大道一段235號
営業時間:11:00~19:00(火曜定休)

さいごに

いかがでしたか。駅前をぶらぶら歩いていると、そこには長い歴史を持つ見どころが点在しているのがわかりますよね。観光地としての知名度はまだまだ高くありませんが、駅前地区だけでも訪れてみたいスポットが目白押し。アクセスは抜群に良いので、台中旅行の際は、ぜひ駅前エリアの散歩も楽しんでください。(最後の写真は、台中駅旧駅舎の裏側にある休憩スペース。線路跡の枕木を活用して個性的なベンチを作っている)

 

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