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猴硐(ほうとん)ものがたり~猫村だけでないこの街の魅力に触れよう

猴硐

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台湾 猫村 / 猴硐 / 217咖啡 / 猴硐煤礦博物園區 / 瑞芳貓村猴硐坑休閒園區 (猴硐坑) / 猴硐礦工文史館 / 柴油機車庫 】

はじめに~多様な楽しみ方がある町・猴硐

日本人に大人気の観光地・九份の近くに猴硐(ほうとん)という小さな町があります。ここは最近、猫がたくさん見られる猫村として人気が上昇中で、週末ともなると、たくさんの家族連れで大賑わいとなります。そんな猴硐の町は、かつては猫の村ではありませんでした。実は、台湾でも有数の炭鉱町として栄えていたんです。長らく台湾の産業・経済を支えてきた猴硐のこれまでの歩みを感じられるスポットを紹介して、猫村だけではないこの町の魅力を探っていきたいと思います。(トップ写真は瑞三運煤橋の上にたたずむ猫、下の写真は「柴油機車庫カフェ」)

1.猴硐に来たらまずは猫ちゃんたちにご挨拶

今や、猴硐の顔ともいうべき存在の猫たち。実はかなり昔から、猴硐には猫が住み着いていたそうなのですが、それが台湾中で知られるようになったのは2009年ごろからと言われています。それ以来、SNSの発達により、「猫がたくさん見られる村」として人気が出てきて、今や台北郊外の人気スポットの一つになっています。

猫がたくさん見られるのは、台鉄猴硐駅の裏側にあたる小さな住宅地です。土日になると、かわいい猫を見たり、写真に撮ったりしようとたくさんの人が訪れます。以前は、猫たちの警戒心もそれなりにあったと思いますが、先日訪れたときは、人間を怖がる様子もあまりなくなり、おとなしく被写体におさまっている猫がたくさんいました。

猫村のおすすめカフェ

そんな猫村には、カフェがたくさんオープンしました。中には店の中に猫がいる猫カフェも数軒あります。そんな中で、最近オープンした「森泰珈琲行」は特におすすめ。本格的な手沖咖啡や手作りのスイーツなどを楽しむことができます。窓際の席で眼下の猴硐駅や街の様子を眺めながらコーヒーブレイクなんて素敵ですね。

【店舗情報】

森泰珈琲行

住所:新北市瑞芳區柴寮路215號
営業時間:10:00~18:00(土日のみ営業、日曜は~17:00)

平日はすぐ隣のこちらのカフェへどうぞ

217咖啡

住所: 新北市瑞芳區柴寮路217號
営業時間:10:30~18:30(火曜定休)

2.炭鉱町・猴硐の歴史に触れよう~まずは猴硐煤礦博物園區から

さて、猴硐はもともと、台湾有数の炭鉱町として栄えていました。そのため実は、炭鉱時代の栄華を思い起こさせる建物がたくさん残っています。炭鉱関係の施設でまず訪れたいのが、鉄道駅の正面にある、炭鉱の博物園区と観光案内所。ここは、「猴硐煤礦博物園區」といい、かつての瑞三選煤工場倉庫を改造して、願景館という炭鉱資料館として生まれ変わったところです。隣にある観光案内所も日本時代に建てられた事務所の建物で、この町の歴史が長いことを感じさせます。

【施設情報】

猴硐煤礦博物園區

住所:新北市瑞芳區柴寮路42號
開館時間:8:00~18:00(無休、願景館は9:00~)

石炭を運ぶ線路が通った橋を渡り炭鉱体験園区へ

炭鉱町としての猴硐は、かなり見どころが多いです。たとえば、川の向こうにある「瑞芳貓村猴硐坑休閒園區」は、かつて瑞三鉱業の本社ビル前のエリアを改修してできたレジャー施設で、炭鉱時代の坑道をトロッコ列車でめぐることができます。トンネルの中はずっと真っ暗で、炭鉱のリアルな様子を体感することができます。トンネルを抜けると工場の敷地内でしばらく停車し、炭鉱で使っていたドリルを実際に動かす体験などができます。はじめこわごわとドリルに触っていた子供たちも、慣れてくると小さな鉱夫さんのよう。大人でも十分楽しめます。

炭鉱の旧本社ビルが歴史資料館に変身

トロッコ乗車エリアの向かい側にある旧瑞三本社ビルは、今ではお土産コーナーや瑞三の歴史をたどる写真や品物が多数展示されている資料館になっています。炭鉱の仕事の様子についてはもちろん、町の暮らしが垣間見られるような写真も少なくなく、命がけの仕事をしながら、仲間や家族が強いきずなで結ばれていたのだということが実感できました。

【施設情報】

瑞芳貓村猴硐坑休閒園區 (猴硐坑)

住所:新北市瑞芳區候硐路158號
営業時間:9:00~18:00(無休)
トロッコ体験列車:大人1人150元

3.炭鉱(ヤマ)の男たちが建てたもう一つの炭鉱資料館~ 猴硐礦工文史館

猴硐にはもう一か所、炭鉱に関する資料館があります。それが「猴硐礦工文史館」です。ここは、猴硐の炭鉱で実際に石炭を掘っていた鉱夫さんたちが出し合ったお金をもとに設立した資料館。彼らが大切に保管していた様々な現場資料や工具、そして坑内の作業の様子を撮影したリアルな写真も多く展示され、炭鉱で働くことの厳しさや誇りを身近に感じることができます。

様々な資料の中で最も目立つのが、安全保持に関する機材の数々。一歩間違えば大惨事となりかねない炭鉱の事故。それを防ぐために念には念を入れた安全対策をしっかりと学ぶことができます。

【施設情報】

猴硐礦工文史館

住所:新北市瑞芳區柴寮路55號
開館時間:9:00~17:00(月曜定休)

産業遺産の新しい活用法?~ディーゼル機関車の車庫がカフェに変身!

産業遺跡がたくさん残る猴硐には、ちょっと変わったカフェがあります。それが「柴油機車庫」カフェです。なんと、かつて本物のディーゼル機関庫だった建物を利用して個性的なカフェに生まれ変わりました。

店内に入ると、どことなく工場にもぐりこんだ気分になります。でも、コーヒーの味はかなり良く、カフェのオーナーさんが自分の好みに合うコーヒー豆をセレクトしてくれます。また、スイーツのクオリティも高く、特にフルーツがたっぷり添えられたワッフルは、これだけで食事になりそうなボリューム。台湾では、このようなユニークなカフェがどんどん増えていて、各地を訪れる楽しみの一つになっていますね。

【店舗情報】

柴油機車庫 (Diesel Locomotive Cafe)

住所:新北市瑞芳區柴寮路87號
営業時間:11:00~18:00(無休、土日は10:00~)

4.街を見下ろす神社の遺構~ 旧猴硐神社

猴硐の街はずれには、日本統治時代に建てられた神社の跡が残されています。川向こうの坂道を上がっていくと、大きな鳥居が見えます。そこから小高い山の頂上まで登ると、神社本殿があったと思われる場所にたどり着きます。時間があったらぜひ足を延ばしていただきたい場所です。

【施設情報】

旧猴硐神社

住所:新北市瑞芳區候硐路61號
24時間出入り自由

さいごに

いかがでしたか。猫ちゃんだけでないさまざまな魅力を持つ猴硐。猫と炭鉱の両方を楽しみたければできれば半日ほしいところです。コロナ収束後に猴硐を訪れるときは、時間に少し余裕を持たせてお越しください。(最後の写真は瑞三運煤橋)

 

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